freee会計のプランは、大きく分けて2つの種類に分かれています。 個人事業主の方向けには、「スターター」「スタンダード」「プレミアム」と3つのプランが用意されていますが、私がおすすめするのは、 【スタンダードプランを選び、無料お試しプランで1ヶ月間試してみる】 これは、業種を問いません。 なぜ、スタンダードプランを選び、必ず無料お試しプランをおすすめするのか説明していきます。
※この記事はfree導入支援ガイドより2025年4月に移管しています。今後内容を更新していく予定です。
1. freee会計のプランの種類
個人事業主向けのfreee会計には3つの有料プランと2つの無料プランが用意されています。 それぞれのプランで出来ること、出来ないことをまとめていますので参照してください。 <有料プラン>2021.4.1現在
※支払方法は月払いと年払いがあり、年払いは2ヶ月分得です。 ただ、年払いプランを選んだ場合、途中解約すると返金がないことに注意しましょう。 ※記事の最後にプラン比較表を載せています。ご参照ください。
2. 1つでも該当すると「スタンダードプラン」を推奨
- 事業を営んでいる方。(建設業、運送業、製造業、飲食業、サービス業、デザイン業、カフェ、雑貨屋、医科クリニック、歯科クリニックなど)
- 毎月の取引(領収書、請求書)が6件以上ある方。
- 売上が1,000万円/年を超える方。
- 取引先が複数あり売掛金・未収金の入金管理をしたい方。
- 支払先が複数あり支払管理をしたい方。
- 資金繰り表を作りたい方。
- 複数店舗や部門はあるが部門管理まで必要ない方。
- 複数社員はいるが、経費精算までする必要が無い方。
- 法人設立を準備されている方。
3. スタンダードプランから見た各プランの特徴
<スタータープランで出来ないこと>
- メンバーが自分のみのため、複数人で作業が出来ない。メンバーの追加も出来ない。
- 書類の写真等のデータ取込を行う場合、毎月5枚までしか出来ない。
- チャットでの質問に優先的に回答をもらうことができない。
- メールサポートの返信が3営業日かかる。
- 消費税の申告書を作成できない。
- 定期請求・合算請求が出来ない。
- 収益レポート・費用レポートが作成されない。
- 入金管理レポート・支払管理レポートが作成されない。
- 総合振込ファイルが出力されない。
- 資金繰りレポートが作成されない。
- 集計表が作成されない。
- 日次残高推移が作成されない。
- 月次推移(貸借対照表/損益計算書)が作成されない。
- 支払調書が作成されない。
- 消費税区分別表・消費税集計表が作成されない。
- 月締めが出来ない。
<プレミアムプランで出来ること>スタンダードプランに追加される機能
- 電話サポートが受けられる。
- システム乗換代行・導入サポートが受けられる。
- カスタム権限管理(人や業務ごとの権限の設定)が出来る。
- 仕訳承認・仮締めが出来る。
- 部門の階層を2階層まで設定可能であり、親階層1部門あたり子階層が100部門まで設定できる。
- 自社の部門が増えてきて各部門ごとの損益をしっかり管理したいときに共通経費などを配賦計算が出来る。
- 電子帳簿保存機能が使用できる。
- 経費精算機能を使用できる。
- 税務調査サポート補償を受けられる。
4. スタータープランにむいている個人事業主もいる
- 副業で収入も少額であり、入金管理が必要ない方。
- 支払件数も少なく、支払管理が必要ない方。
- 書類の写真等のデータ取込を行う枚数が毎月5枚以下である方。
- 自分だけしかfreee会計の作業をしない方。
5. プレミアムプランにむいてる個人事業主もいる
- 多店舗経営を行っており各店舗ごとに損益を把握したい方。
- 部門管理を行い各部門ごとに損益を把握したい方。
- 複数社員がいて、経費精算を行いたい方。
- 複数人でfreee会計の作業を行い、それぞれに作業できる範囲の権限を持たせたい方。
6. なぜ、必ず無料お試しプランをすすめているのか
どのプランでも無料お試し期間が1ヶ月ありますので、必ず試していただきたいと思っています。 単純に1ヶ月分料金がお得になるということもありますが、それだけではありません。 ほとんどの方がfreee会計を触ったこともない方ばかりです。 触ってみて「操作が分かりやすい」「UIが気に入っている」「スマホでリアルタイムの会計データを見れるのが便利だ」など、そんなちょっとしたことが、銀行口座の連携やクレジットカード連携のわずらわしい作業を乗り切る動機付けになります。 口座連携まで成功してしまえば、データが取り込まれ感動を味わえます。口座のデータが自動で取込めたり、領収書をアップロードしていくと楽しくなっていきます。 そうすれば、毎日freee会計を触るようになります。 ここまで来たらほぼ導入は成功したようなものです。無料なうちに簡単な成功体験を得られるかが重要になります。 <無料お試しプランと無料プラン> お試し期間の1ヶ月が過ぎると無料プランに切り替わります。 無料プラン(お試しプラン含む)は機能制限があり、直近1ヶ月に登録したデータのみしか 閲覧・編集できず、「取引データの閲覧・編集」や「請求書類の閲覧・編集」など基本的な機能に制限が掛かります。 基本的な機能に制限がかかるので、お試し期間の1ヶ月以内にfreee会計のどのプランに変更するのか、他の会計ソフトに変更するのかを判断しないといけません。
まとめ
スタータープランとスタンダードプランの料金の差額は「1,200円/月額」です。 入金管理シートをエクセルで作成したり、支払の管理表をエクセルで作成したり独自で何らかの管理表を作成する場合の二重入力の手間や、複数のシステムやPC上に様々なデータが散逸する管理の手間、チェック作業の時間などを考えると、スタンダードプランを選んだ場合、時間が大幅に削減されたり、ミス防止にもつながったり、業務効率という点においての費用対効果は高いといえるでしょう。 また、月次推移表は、毎月の固定経費をとらえることができるので、そこから逆算して売上目標を設定できたり、異常値を見つけることで経費の削減ができたりと、特に重要な表です。 財務コンサルタントでもある私の視点から述べさせていただくと、スタータープランで月次推移表が見られないのは、経営判断を行うのに致命的だと言わざるをえません。 その他にも、収益レポートや費用レポートなど一目で収益と費用の内容が分かるレポートもスタンダードプランからになりますので、これらは個人事業主の方の経営判断にも大変役立つ機能だと思います。 店舗ごとや部門ごとに損益を把握し管理したいと思われる方でも、いきなりプレミアムプランからはじめるのではなく、まずはスタンダードプランで売上と原価、経費の配分などの準備をし、それが整ったらアップグレードを検討するのでもいいかもしれません。品目やメモタグで事足りるケースもよくありますので検討しながら導入を進めていくのが望ましいと思います。 ちなみに、プレミアムプランではスタンダードプランの機能は全て使用できます。 ここまでで、私がfreeeをはじめようとする個人事業主の方に、 【スタンダードプランを選び、無料お試しプランで1ヶ月間試してみる】 をおすすめする理由がご理解いただけたでしょうか。