freee会計の経費精算機能を使うなら初期設定が重要です。
このブログでは
について説明していきます。
初期設定でやることは5つあります。
下記の流れで進めていただくと、スムーズに設定を行うことができます。
① 権限の設定
↓
② 申請経路の設定
↓
③ 申請フォームの設定
↓
④ 経費科目の設定
↓
⑥ 従業員招待
順番に説明していきますので、管理者権限、または各設定の登録修正が可能な権限を有しているアカウントで設定していきましょう。
権限設定とは役職や担当業務に応じてfreee会計で操作できる機能の制限をする設定です。
実際に権限を付与するのは従業員招待の部分で説明しますので、ここでは権限設定の注意点と権限カスタマイズの方法について説明いたします。
全従業員に等しくすべての機能が使える権限を与えてしまうと、経費精算に関係ない情報も全員が閲覧できて情報漏洩になってしまったり、経理でない方が取引の登録ができたりしてしまいます。
freee会計の経費精算機能を使うために最低限必要な権限は、申請・承認を行う従業員の権限と承認後の会計入力を行う経理担当者の権限です。
freee会計には予め6つの権限が用意されています。このなかから、
を従業員招待時に付与しましょう。
「一般(経理以外)」権限で招待されたメンバーはメンバー招待枠を消費しないため、招待人数が増えても追加費用は発生しません。※法人プランのみ
詳しい権限の違いについては下記をご確認ください。
▼freeeヘルプページ:招待無料メンバーについて(法人プランのみ)
freee会計の法人スタンダード以上のプラン、個人プレミアムプランをご利用の方は、デフォルトの権限をカスタマイズした独自の権限セットを作ることができます。
これをカスタム権限といいます。
参照、登録、更新、削除、操作などの権限を、「経費精算」「ファイルボックス」などの各操作項目ごとに付与する事ができます。
1. [その他設定]→[権限管理]を開くと、既存の権限セット一覧が表示されます。
2. 新しい権限は既存の権限を元にして作成します。元にする権限の操作列の「・・・」→[複製して編集]をクリックします。
3. 各項目の入力・選択をして、保存したら作成完了です。権限の項目は50項目以上あり、詳細な設定ができます。
権限設定画面で「アクセス範囲:自分のみ」のチェックをオンにすると、自分が申請や登録を行った内容のみがfreee上で確認できるようになります。
オフにすると全アカウントの操作内容の確認が可能になります。
申請経路の設定とは、freee会計上で経費精算などの申請をどのような順番で承認するのかを設定できる機能です。
freee会計の法人アドバンス以上のプラン、個人プレミアムプランで利用することができます。
経費精算に申請経路を設定して、適切な承認者のチェックを通すことは、経費申請の不正防止や必要項目の入力漏れ防止に繋がります。
自社に合った申請経路を設定し、チェック体制を整えましょう。
1. 申請経路設定の権限があるアカウントでfreee会計にログインします。
2. [申請の設定]→[申請経路・代理承認]を開き、「+新規作成」をクリックします。
3. 申請経路名と説明を入力します。
4. 1人目の承認者の設定をします。アカウントを指定する形で承認者を設定するには、「ユーザー」を選択し、承認者となるアカウントを選択します。
二人以上のアカウントを選択した場合には、「一人の承認」でOkとするか「全員の承認」を必要とするかを選ぶことができます。
部門・役職から承認者を指定する場合は、「部門・役職」を選択し、承認者の所属部門や役職を選択します。
部門・役職から承認者を指定するためには、事前にfreee人事労務に各従業員の所属部門や役職の情報を登録しておく必要があります。
申請経路設定のためにfreee人事労務の従業員情報機能を利用する際は、freee人事労務のご利用料金は発生しません。
▼freeeヘルプページ:freee人事労務との部門・役職連携
5. 2人目以降の承認者を設定する場合は、「+承認ステップを追加」をクリックして、1人目と同様に指定します。
6. 「この経路を適用する申請種別」では、設定した申請経路を利用する申請種別にチェックを入れます。
7. 「作成する」をクリックして完了です。
経費精算の申請フォームは、フォーマットが固定されています。
設定できるのは固定されているフォーマットの各項目の入力を、必須・任意・非表示のどれにするかを選択することです。
これを入力統制と言います。
申請時に必ず入力してもらいたい項目を必須にしておけば、入力漏れの防止ができます。
入力が不要な項目を非表示にする事で、無駄な入力作業を無くす事ができます。
再申請や修正の「二度手間」を減らすために、設定しておきましょう。
1. [申請の設定]→[申請フォーム] より、申請フォーム名「経費精算」を開きます。
2. 「編集」をクリックします。
申請時の入力項目それぞれに、入力の必須化or任意化、項目自体の非表示の設定が可能です。
設定方法
申請フォーム編集画面の各項目横のプルダウンより、
それぞれ「必須」「任意」「使用しない(非表示)」を選択します。
法人アドバンス以上のプランでは、申請の合計金額や申請者の役職に応じて自動的に適切な申請経路を選択することができます。
「合計何万円以上の申請は○○さんに承認をもらう」というルールのある会社の場合、経費精算の合計金額を元に手動で申請経路を選択する必要がなくなり便利です。
なお、この機能を利用するには、あらかじめ金額・役職パターンごとに申請経路を分けて作成しておく必要があります。
設定方法
申請フォーム編集画面の項目「経路の設定」→「経路の自動選択ルール」より、
「+ルールを追加」をクリックし、合計金額や申請者の役職の条件、条件に一致した際に自動選択する申請経路を設定します。
金額分岐の条件は上位のものから順に判定されるため、複数の金額分岐を設定する場合は金額が大きい順にルールを並べておく必要があります。
ルールは左側の「=」ハンドルで並び替えることができます。
経費科目とは、経費申請を行う際によく使う内容ごとに設定した経費精算用の科目です。
経費科目ごとにそれに対応する会計上の勘定科目、税区分、タグ等を設定することができます。
経費科目を利用することで、申請を行う従業員は申請内容に応じた経費科目を選択するのみでよく、会計入力時は自動的に勘定科目や税区分が正しく選択されます。
[申請の設定]→[経費科目]を開き、「+経費科目を作成」をクリックします。必要事項を入力して保存します。
▼freeeヘルプページ:経費明細の申請項目をカスタマイズする(日当・交際費など)
ここまで設定が完了したら、あとは従業員の招待を行うだけです。
以下の手順で招待しましょう。
設定を行う側の手順
1. [その他設定]→[メンバー一覧・招待]を開き、「メンバー」タブが表示されている状態で「メンバー追加」をクリックします。
2. 招待するメンバーの権限などを選択して、招待メールを送ります。
▼freeeヘルプページ:メンバーが利用できる口座・部門を指定する(グループ管理)
招待された従業員側の手順
1. 届いたメールのリンクをクリックします。
2. パスワードの設定を求められるので任意のパスワードを登録し、「設定してログイン画面へ」をクリックします。
3. ログイン画面から、メールアドレスと設定したパスワードを入力しログインします。
上記の招待方法以外に、複数のメンバーを一括招待することもできます。
1. [その他設定]→[メンバー一覧・招待]を開き、画面右「▼」→「ユーザー一括招待」をクリックします。
2. テンプレートファイルをダウンロードし、インポート用CSVを作成します。
3. CSVファイルをアップロードし、「一括招待を実行」をクリックします。
経費精算の初期設定についてご理解いただけたでしょうか?
これまでご紹介してきた各機能について、法人と個人のプラン別に、できること・できないことをまとめました。
freee会計を既に導入済みであれば利用中のプランでできることを、freee会計の導入を検討中であれば自社に必要な機能があるプランはどれなのかを、ご確認ください。
従業員招待と簡単な申請経路の設定さえしておけば、freee会計の経費精算は利用できます。
しかし、それ以外の初期設定をする場合としない場合とでは、同じ経費精算を利用していても、申請から承認・承認後の会計入力のスピードや正確性に大きな差が生まれます。
経費精算の利用を開始する前にしっかり初期設定を行うことをオススメします。
今回は経費精算の初期設定についてお伝えしましたが、初期設定完了後に経費精算の申請を行う方法はいくつかあり、内容ごとに適した申請方法を選択するか否かで申請時の手間や正確性が大きく異なります。
次回のブログでは効率的な申請方法についての説明をしていきますので、ご期待ください。
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